概要

A3Dの世界でも、「実車に近い車両を走らせたい!」と言う人も多いハズ。しかし、なかなか塗装が上手くいかない・・・と言う人も多いのでは?ここでは、知っていると再現度が格段に高まるコツを掲載したいと思います。 

目次

塗り分けパターン・車種の選定

A3Dは、3DSという携帯ゲーム機の特性上、リアルなグラフィックを捨て、そのかわりに会社経営ゲームとしてのおもしろさが充実されています。
当然、実在する車両は一種類も収録されていませんが、どれもなんとなーく、実在車両をモデルとしたような概観をしています。それで実在車両を再現してみようという話になるのですが、問題なのは車種数。
現実には何百何千を超える見た目の車種が存在しますが、A3Dに収録されている鉄道車両は、わずか16車種。
見た目のパターンも16種類しか無いということです。
なので、実在車両を再現するには、車種の選定が非常に重要になってきます。

まず、外観、窓の形や前面(or側面)デザインが似ている車両を探しますが、近い外観なのに再現したい車両の塗装パターンが無い、ということもあります。その場合、別の車両で似た塗装パターンが無いかを探してみましょう。
外観も塗り分けも近いものがない、という場合でも、塗り分けや車両を適当に選んで色を精密に再現できれば、ある程度雰囲気がでます。

RGB値が分かる場合

塗色のRGB値が分かっている車両の再現は、かなり簡単に出来ます。
国鉄色は、大半のRGB比が判明しているので再現度も高くなります。

RGB値とは?

液晶ディスプレイなどでは、Red(赤)、Green(緑)、Blue(青)の三つの原色を組み合わせて色を作ります。
混ぜ合わせるそれぞれの原色の量は数値であらわすことができ、同じ数値の組み合わせを使えば全く同じ色を作れます。
つまり、塗色のRGB値が分かっていれば、それを入力すればA3Dでも全く同じ色が作れるということです。

A3DでRGB値を使用するために

RGB値の表し方にはいろいろな方法があり、A3Dでは色の量を、0%~100%の百分率で記録しています。
しかし、RGB値は、多くの場合、0~255までの数字で表されています。
そのため、ネットや本などでRGB値を探し出しても、その数値をそのままA3Dで使えるケースは少ないです。ほとんどの場合、百分率へ数字を変換する作業が必要となってきます。

例として、かつては中央快速線などで見られ、現在は大阪環状線で見られるオレンジバーミリオンの国鉄103系電車を再現してみましょう。
まず、オレンジバーミリオンのRGB比を調べます。その際には、国鉄色-Wikipedia国鉄制定の塗装色 レールカラーなど、RGB値をまとめたサイトが便利です。
オレンジバーミリオンは、[193.101.067]というRGB値だという事が分かりました。それでは、この数値をA3Dで使えるように変換します。
この[193.101.067]というRGB値は、0~255までの数字で表されたものです。前述の通り、よく使われるRGB値の表し方です。この方法で表されたRGB値を、[2.55]で割ってみましょう。そうすると、A3Dで使える百分率の数値になります。
小数点以下は、切り上げても切り捨てても色には大差ありません。とことんこだわりたい場合は色を見比べて修正してもいいですが、適当でも問題ありません。
小数点以下を適当に処理したところ、[76.40.26]という数字が出ました。これが、A3Dで使える「オレンジバーミリオン」のRGB値です。
あとは、この数値の通りに色を調整すればOKです。
赤を76、緑を40、青を26に設定してみてください。オレンジバーミリオンが再現できるはずです。
103OB.JPG

RGB値が分からない場合

RGB値は、言わば色のレシピです。レシピと同じ数値を入力すれば、全く同じ色を作れます。
では、RGB値が分からないときはどうでしょう?レシピが無いので、精密に再現するのは不可能に近いです。それをご理解の上でお読みください。

画像編集ソフト等からRGB比を割り出す

写真を横目に色を再現しようとしても、なかなか上手くいかない人、高みを目指したい人への救済策。
画像編集ソフトで、RGB比を割り出す事も出来ます。
これを使って、国鉄205系電車の埼京線を再現してみましょう。
埼京線の帯色は緑15号。「あれ、国鉄色のRGB比は分かるんじゃ・・・」と思う方もいるでしょうが、国鉄末期に採用された国鉄色は正確なRGB比が分からない色も多いのです。代表的な色では京葉線のラインカラーの赤14号、JR九州に所属する415系鋼製車の帯色、青23号など。

RGB値を測定する画像を選ぶ

まず、色の見本を探しましょう。色見本帳のようなものがあるといいのですが、無い場合は写真に頼ることになります。
この「色見本写真」を選ぶ際にも、いくつか注意しましょう。

色は光です。カメラは、光を集めて絵を作っているのです。
なので、暗いところで撮ると、少ない光を集めなければいけなくなります。このため、周りにある電球などの色が混じってしまい、色調がおかしくなります。暗いところで撮影した写真は、たとえ明るく写っていても使わないようにしましょう。
また、撮影ミスなどで、明るく写りすぎる写真になることもあります。明るいところの周辺が真っ白になっているような写真です。このような写真も色調が狂っています。
フラッシュも同様です。フラッシュの光により色がおかしく写ります。
やはり逆光の写真もやはり色調が狂います。

できれば、曇りの日の昼間の順光の写真があればそれが一番です。

実際に測定する

測定用の画像が用意できたら、画像編集ソフトを起動させ、測定したい画像を開きます。そのソフトで、RGB比を表示させるツール(マテリアル)があると思うので表示させて下さい(無かったらこの手法は使えません)。
カーソルを計測したい色の上に行くと、RGB比が計測できますが、ほんの少しでもずらすと数値が変わってしまいます。だいたい±10程度なので、中間辺りの数値を計測します。

例)緑15号[004.153.111]
ステンレス[187.183.184]

これを、前述の通り2.55で割ります。

例)緑15号[002.060.043]
ステンレス[073.072.072]

205SK.JPG

windowsペイントを使って調べる方法

windowsに標準搭載されているペイントツールでも割り出せます。
スポイトツールを使用して、色が明るすぎず暗すぎない辺りをクリックします。その後「色の編集」を開くとRGB値を割り出せます。

目視で調整する

色の見本となる写真を探す

画像の選び方は前述の通りです。
自分で再現したい車両の画像を持っていない場合はインターネットから拾うのも手。
20529.JPG

色を再現する

いい写真が見つかったら、それを3DSの横に置きましょう。明るすぎず暗すぎない部屋で、その写真の色になるべく近くなるよう、色をいじってみましょう。
この時、色が似ているかどうかの判別はなるべく短時間に、パッと見で済ませましょう。じっくり見つめると、目に色の残像が出て、正しい色調を再現しにくくなります。

目視での色の再現のコツ

Miiverseなどの投稿写真を見ていると、見た目で色を再現した車両の色は、どれも実物より明るめになっているのが分かります。
実車の色に近づけるには、少し暗めの色にするよう意識してみましょう。
また、色の利用、加え方について、知識があるとだいぶ作業がしやすくなります。
(加筆中)



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