- 1 TE(教会暦:-1195 Ancient)
- 最初の執政官によってテヴィンター大帝国が成立した際、詳細な記録は残されなかったが、当時エルフ族は既に大陸に存在しており、一方人間は別の大陸からセダス大陸へやって来たとされている。人間はその後セダス(Thedas)中に広がり、その中で多くの部族を生んだ。そしてその部族の頂点に立っていたのが、ミンラーソスを港湾都市にもつテヴィンターであった。
- 編者注:執政官とは大帝国内の全メイジを司る筆頭魔術師のことをいう。最初に執政官の地位についたDariniusによってテヴィンター大帝国が成立し統治された。また執政官を支援し領土を与えられたメイジ、領主のことを賢者という。
- 500 TE
- テヴィンターの西に位置するアンダーフェルスで反乱がおこり、大帝国は南部他部族であるCirianeの討伐を断念せざるを得なくなる。このような内部抗争は、次第に大帝国内に反乱と混乱をもたらす結果へと繋がる。
- 620-640 TE
- 大帝国内で初めて内戦が本格化した時期を同じくして、大帝国の最盛期は終わりを迎えていたといってよい。有力貴族からなる賢者達による、己の権力の濫用と更なる渇望は、人々に大いなる犠牲を払わせた。特に大帝国で最も有力な2つの有力貴族がそれぞれ執政官の地位を求めた騒動は、大帝国を二分する一歩手前まで及んだ。そしてその結果残されたものといえば廃墟と今日まで残る激しい戦場の傷跡のみであった。幸い大帝国の分裂という危機は免れたものの、それを阻止するための貴族による圧政が大衆を苦しめ続けるのである。
- 780 TE
- アンダーフェルスが再びテヴィンター大帝国の支配下に置かれる。
- 800 TE(教会暦:-395 Ancient)→第1次ブライト
- 賢者によってフェイド/黄金の都への扉を開き、地下に眠る古代神らを覚醒させようという試みが初めて行われる。しかしその結果黄金の都は破壊され、その影響が現実世界にも現れることになる。それがダークスポーンであり、解放された古代神のデュマトはアーチデーモンに変化してしまう。これが第1のブライトの始まりである。
ダークスポーンは束となって、まずはドワーフ族の地底回廊を攻め立てた。やがてドワーフ王国が崩壊すると、ダークスポーンは地底回廊を経由して大陸に流れ込むようになる。大帝国は混乱し荒廃の一途をたどる中、人々は残りの古代神らにデュマトの征伐を願ったが、願いは叶えられなかった。そしてこの暗黒の時代は200年も続き、いつしか人々の信仰も希薄なものになっていく。
- 890 TE
- アンダーフェルスのワイスハウプト要塞でグレイ・ウォーデン達が組織される。彼らの活動はダークスポーン討伐に全精力を注ぐことであり、その編成も戦に長けた者ばかりである。彼らは大帝国と連携しながらダークスポーンが現れればどこにでも赴きすぐさま討伐したが、かわりに各領土も税や物資の供給を行っていた。
- 940 TE
- ドワーフのパラゴンであるキャリディンがゴーレムを創りだすことに初めて成功する。これによりドワーフ族は失われた洞穴や地底回廊を取り戻したが、7年後キャリディンはゴーレム創造の謎とともに突如行方をくらまし消息を絶ってしまう。
- 992 TE
- デュマトと対峙すべく、グレイ・ウォーデン達の呼びかけで(大帝国内に限らず、Cirianeやリヴェインからも)あらゆる種族が招集される。そして大帝国南域の静かの平原における戦闘で、ついにデュマトの討伐が果たされる。ダークスポーンはそれでも数多く残っていたが、デュマトの脅威が取り払われると次第に鳴りを潜めていった。グレイ・ウォーデン達の盟約が力を発揮するようになるのはこの時からである。
- 1000 TE
- ダークスポーンの残存兵力も徐々に後退を余儀なくされ、アンダーフェルスや地底回廊に追いやられていった。
ドワーフにとってはそれでも地下で戦い続ける必要があったが、人間にとっては戦いの終わりを意味していた。
- 1020 TE
- 大量の異邦人(大帝国以外の部族のこと)が南部のウェイキング海を渡って大帝国に侵入。それを先導していたのがマフェラスとアンドラステである。彼らの目的は、単にダークスポーンにより北に追いやられたので大帝国にやってきた、とする記録もあるが、一方では大帝国内の賢者達の腐敗による圧政から市民を救うべくやってきた、とする説もある。いずれにせよ南部の異邦人達は彼らを歓迎する(大帝国内の)反乱軍と共にやって来たようである。
大帝国南部が衰退し始めていたこともあり、賢者達は彼らをダークスポーン以上の脅威と感じ、討伐すべく戦力を整えていた。
- 1025 TE
- アンドラステの死後彼らの軍隊は散り散りになったが(編者注:彼女の死の経緯については、本編コーデックス>書物・詩>教会史-第1章~第4章を参照)、混沌を極めた大帝国南部は独立した都市国家としての体制を整えていった。
このように成立したCiriane王国、Planasene王国といった各領土は、マフェラスの息子によってまとめあげられた。100年以上にわたってこのような統治は続いたが、まもなくCirianeはオーレイとして、Planaseneは自由連邦として形成されていくのである。
またウェイキング海とフロストバック山脈にはさまれた土地は、エルフ族の新天地としてデイルズと呼ばれるようになる。蛮族や物取りの懸念を抱えながらも、大帝国から新天地へ徒歩で赴こうとする長き旅路の始まりである。
さらに大陸南部では、アンドラステの教えを狂信的なまでに信仰するカルト達が数を増していくが、大抵は十分に組織されておらず古代神らを崇めていることからも評判は芳しくなかった。
- 1040 TE
- アンドラステの弟子達によって光の聖歌がつくられる。これはアンドラステの物語と教えを集めた賛歌であるが、時が経つにつれ数多くの解釈を生みだした。これらは今日「アンドラステ教団」と呼ばれている。
- 1050-1120 TE
- 大帝国からの分離独立を図るリヴェイン人達が東部で反乱を起こす。これにより自由連邦を再度征服しようとする大帝国の目論見は中断を余儀なくされ、南部都市国家の勢力を増す結果にも繋がった。また自由連邦の東部に位置する多くの諸都市がリヴェイン人の争いに加勢したこともあり、Temerinでの闘い(1117 TE)で大損害を被った大帝国は、結局東部の支配を諦めざるを得なくなった。
- 1126 TE
- 1155 TE
- フロストバック山脈に位置するオーズマーのドワーフ族は、自らの王国に繋がる地底回廊までダークスポーンの侵入を許していた。
10年を待たずしてホーマックやガンダーといった王国はダークスポーンの手に落ち、あとはオーズマーとカル・シャロクを残すのみであった。
カル・シャロクのドワーフ達はオーズマーの同族を許そうとせず連絡を絶ってしまったため、彼らもまた滅びたと考えられている。
- 1180 TE
- アンドラステ教団は大陸南部で瞬く間に広がったが、彼らの手によりヴァル・ロヨーに設立された最初の寺院は、新しい信仰を礼拝する中心地となった。
この信仰を崇める最たる人間の1人が、若くしてオーレイ王となったコーディリス・ドラコンである。彼は1184年に創造主の名の下に行われた一連の聖戦を開始するなど、瞬く間に歴史に名を残すほどの存在になっていった。
- 1192 TE
- 数多くの近隣都市国家を従え支配下においたコーディリス・ドラコンは、ヴァル・ロヨーの皇帝へと戴冠する。
彼は北へと勢力を伸ばし自由連邦にまで侵攻しようという野望があったが、東に位置するデイルズの圧力もあって中々進展しなかった。そこで彼はこれまでのアンドラステ教団を「アンドラステ教会」として一本化し、彼らに伝道師として布教を務めるよう図った。