【ディスコ エリジウム】プレイしての感想

2022年8月28日

ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット(Disco Elysium)」をクリアしたので感想とかレビューを。
筆者はSteam海外版を途中リタイア → Switch日本語版をハードコアでクリアという感じ。
ネタバレを極力排除していますので既プレイヤー以外には伝わりにくいかも

このゲームが合う人 / 合わない人

めっちゃ人を選ぶゲーム。「GOTY受賞作だから面白いだろ~」みたいな気持ちで安易に手を出すようなゲームじゃない。あんまり安直な表現をしたくないが人によって神ゲー or クソゲーと評価が割れると思う。

ジャンル表記は「RPG」となっているが実際は「ADV」と言ったほうが正しい。戦闘とかはなくひたすら文章、文章、文章の連続文章を読み込むのが苦手な人には徹底的に向いてない仕様となっている
//ロールをプレイングするという部分ではめっちゃRPG。どっちやねん!

このゲームが合う人

  • 冴えないおっさんが主人公でも平気。
    • JRPGみたいな美男美女はいない。
  • 移動と会話だけのADVゲームが平気。
  • 世界史(中世~近代)が好き。
  • ミステリー小説が好き。
  • 純文学小説を苦もなく読める。
    • ≠ 純文好き
  • CoCみたいな戦闘以外も豊富なTRPGが好き。

このゲームが合わない人

  • 普通のRPGのようなゲームを期待している。
    • このゲームは実質ADV。
  • GTAみたいに悪漢がヒャッハーするのを期待している。
    • 悪漢(主人公等)が暴れまわるけど非常に地味。
  • 全員ハッピーな結末以外は苦手。
    • 所謂「トゥルーエンディング」的なものはない。
  • 活字(読書)が苦手。
  • 固有名詞を覚えるのが苦手。

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総評

刺さる人には刺さる傑作
20-30時間程度でクリアできるが、ダイス目がいい人やリアル鋭い感性を持ってる人はより短時間で、世界観を読み込む人や寄り道しまくる人はより長時間必要になると思われる。

「殺人事件の犯人捜し」がゲームの本題(主目的)となっているが、その答え=犯人に辿り着くための解法が非常に多彩で、主人公(プレイヤーの能力やスキル)によって様々な展開が想定される。このため主人公の初期振り/育て方次第で常に新鮮なプレイが楽しめる。またその過程で各NPCの思想や世界観をうまく表現しておりストーリーに深みを与えている。
犯人捜しも証拠を集めていく内に二転三転し、最後まで飽きさせない作りになっている。

翻訳の出来も素晴らしく、最初から最後まで違和感なく進めることができた。ただし、固有名詞が非常に多いのでそれらを理解するのは一苦労。ここら辺で躓く人がけっこういそうな感じ。このゲームが刺さった人は世界観や固有名詞を理解した上で是非2周目以降を楽しんでもらいたい。たぶん色々な発見があるだろう。

前述のように殺人犯を見つけ出すことがゲームの主題となっているが、自由度高い進行&豊富なサブタスク(寄り道)も魅力。どちらかと言うと寄り道のほうがが楽しいかもしれない

良い部分

  • 違和感なく読み進むことができる翻訳。
  • 豊富なキャラビルド。
  • キャラビルドに応じて変化するストーリー展開。
  • 膨大かつ緻密な世界観設定。
  • 癖が強いが魅力的なNPCの面々。
  • 終盤の熱い展開からの衝撃的な結末。

悪い部分

  • 世界観把握が困難。
  • 会話&会話&会話…
  • すぐにゲームオーバーになる難易度設定。
  • 移動速度が遅い、FTが不便。
  • そこそこの頻度で発生するフリーズ。

その他

バグ(フリーズ)注意ポイント

NPCが移動する処理がある場面が不安定になるっぽい。

  • バルコニーの喫煙者との初対面時。
  • 首吊り死体を降ろす/運ぶ場面。
  • ハーディ達との会話時。

どうてもいいネタバレ(ハードコアクリア特典)

ハードコアクリア以降、ニューゲームを始めるとキムのジャケットの色がオレンジ → 黒へと変化する。変わるのは色だけでキムの性格や能力等は同じ(NG+的なボーナスはなし)。