【BG3】ダイスロール
傑作CRPG【Baldur’s Gate 3(バルダーズゲート3)】の基本システムについて。
ここではダイスロールについて解説。
「ダイスロール」って何?
このゲームではいろいろな行動をダイス(サイコロ)を振って決める。
具体的には
・攻撃の命中率
・攻撃のダメージの多寡
・攻撃のクリティカル判定
・呪文効果の成否
・各種技能の成否
等、ほとんどの事象がダイスの出目によって決定される。
(技能判定のダイスは明示されるが、ほとんどのダイスはシステム側が勝手に振ってくれる=乱数。)
ダイスの読み方
「A:1d20」「B:2d6」といきなり出されても意味がわからないはず。これはそれぞれ「A:20面のダイスを1個振る」「B:6面のダイスを2個振る」と言う意味がある。
TRPG界隈では「aDb」みたいに表記されることがあるが、これは「b面のダイスをa個振る」と同じ意味。このダイスの出目=ダイスロールを内部的に計算して数値をだしている。
以下にいくつか例を上げる。
これらの計算結果はシステム側でやってくれるので数値の大小を正確に覚える必要はない。
- 1d6:6面のダイスを1個
- 2d6:6面のダイスを2個
- 2d6+4:6面のダイスを2個+固定値4
- 乱数(ダイス目)と固定値を組み合わせることもある。
- 1d12:12面のダイスを1個
- 1d12+1d4:12面ダイスを1個+4面ダイスを1個
- こういう複数のダイスを組み合わせることも多い。
- 1d20:20面のダイスを1個
ダイスロールの基本
ダイスの種類
ほぼすべての行動が20面ダイス(1d20)で決定される。
1d4、1d6、1d8、1d10、1d12のダイスもあるが、これらは戦闘でのダメージ量や回復量に用いられるだけ。
20面ダイス(1d20)のダイスロール
前述のようにほとんどの行動が20面ダイス(1d20)の出目で決定される。特に重要なのは戦闘でのアタックロール/攻撃ロール(命中判定)、セーヴ判定(状態異常防御判定)、戦闘・探索両面で用いられる技能判定の3つ。アタックロール/セーヴ判定/技能判定は「1d20(基本値)+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素」で決定される。
能力値修正
アタックロール/技能判定はそれぞれの項目ごとに対応した能力値による修正が加えられる。
例えば
・斧による攻撃なら【STR修正値】
・混乱へのセーヴ判定なら【WIS修正値】
・会話の説得判定なら【CHA修正値】
と言った感じになる。
能力とその対応項目はこちら(能力値)参照。
習熟と習熟ボーナス
全キャラクターはキャラLv(合計Lv)に応じた習熟ボーナスをいうボーナスを持つ。
(習熟ボーナスの数値はこちら(習熟ボーナス)参照。)
簡単に言うと「Lvが高いキャラほどダイスロール=各種判定が有利になる」要素。
注意点として各種判定では「習熟を持つ装備や技能」にしか習熟ボーナスが反映されないという点。習熟なしの武器での攻撃、習熟なしの技能判定は厳しいということ。
有利 / 不利
「有利を得る」「不利扱い」みたいな文言が度々でてくるが、有利/不利とは以下のような効果がある。
有利:ダイスを2回振って高い数値を採用。
不利:ダイスを2回振って低い数値を採用。
説明は省くがこの有利・不利は効果が非常に大きい。すごい雑に計算すると「有利:期待値+20%」「不利:期待値-20%」くらいの効果がある。なので、積極的に有利を得られる状況や装備を整えることが大事。
- 2回振るとクリティカル・ファンブルが出やすくなる。
- クリティカルとファンブルは後述参照。
ヒットダイス(HD)
ヒットダイスとはヒットポイント(HPの伸び)のことを指す。言い換えると「ヒットダイスが高いほどHPが高くなる」と言うこと。
ヒットダイスはクラスごとに決まっている。例えば、バーバリアンならd12、ドルイドならd8となっている。これらのダイスはダイスロールを行わないで固定値が採用される。具体的には以下のようになっている。
- 紙上ルールではヒットダイスを「ロール」してHPを決定することもあるが、BG3では固定値を採用している。ロールすることがあるのでヒット「ダイス」と言う呼称になっている。
Lv1時点でのHP:ヒットダイス最大値+CON修正値
Lvアップ時のHP増加:【ヒットダイスに応じた固定値】+CON修正値
・d12=7+CON修正値
・d10=6+CON修正値
・d08=5+CON修正値
・d06=4+CON修正値
カルマティックダイス
低い出目が連続で続くと、それらに補正を加えるようになる機能。例えば「連続で出目1を出すとその次の出目では10以上が確定する」みたいな感じ。これは悪運プレイヤーを助けるための仕様であるが、敵側にも適用される点にも注意。
不自然な出目コントロールがいやならカルマティックダイスのオプションを切っておく推奨。
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イニシアチブロール(行動順)
戦闘での行動順を決める際に用いられる。
このダイスロールは1d4の小さいダイスが用いられるので、イニシアチブ基本値(DEX修正値+その他要素)の比重が大きい。つまり、イニシアチブ基本値が高いキャラクターが安定して先手を取れるようになっている。
イニシアチブ= 1d4+イニシアチブ基本値(DEX修正値+その他要素)
アタックロール(命中)
すべての武器攻撃/一部の呪文攻撃が命中するかどうかの判定で用いられる。
アタックロールは以下の計算で求められる。
アタックロール = 1d20(ダイス基本値)+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素
アタックロールの数値が相手のACを上回れば命中したことになる。有利/不利が入る場合は「1d20(ダイス基本値)+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素」を2回振って、高い数値/低い数値を判定に用いる。
ダメージダイス(ダメージロール)
攻撃が命中するとダメージダイスで実際の与ダメージが計算される。
ダメージは「武器/呪文の基礎値+各種ボーナス」から算出される。【各種ボーナス】が非常に複雑かつ多彩なので省略。ダメージは敵の抵抗/耐性によって減算される(攻撃ダメージのダイス結果が100%そのままの数値で入るわけではない)。
クリティカルヒット
1d20で「20」の数値を出せば、(敵のACに関係なく)クリティカルヒットになる。
クリティカルヒットになると「武器/呪文のダメージダイス」の部分が2倍になる。(「固定値」の部分は基本的に等倍のまま。)つまりクリティカル発生時は「実与ダメージは2倍より若干少ない数値」になる。
また技能判定でも「20」を出せば達成難易度に関係なく強制成功になる。
- 特技や装備の特殊効果で19未満の数値でもクリティカルにすることができる。
- 特技や装備の特殊効果でクリティカルダメージを3倍以上にすることができる。
クリティカルミス(ファンブル)
1d20で「1」の数値を出すと、(敵のACに関係なく)確定ミスになる。
これは各種ボーナス等でアタックロールが敵ACを上回ってもミスになるということ。
また技能判定でも「1」を出せば達成難易度に関係なく強制失敗になる。
アタックロールと同様に各種ボーナスがどれだけあっても失敗してしまう。
- なので「1」を回避するような能力は有用。
- アタックロール有利とかハーフリングの幸運とか。
呪文や特殊効果の難易度(DC/Difficulty Class)
一部の呪文や特殊効果はアタックロールではなく難易度(DC/Difficulty Class)で命中/成功判定が行われる。またこの難易度判定では敵ACではなく敵セーヴで判定が行われる。
- このACとDCの違いが初心者が戸惑う難所。
アタックロール攻撃はACとの判定。 難易度(DC)攻撃はセーヴとの判定。
呪文の難易度は以下の計算で求められる。
難易度 = 行動ごとの固定値+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素
1d20でのロールがないため基本的に決まった数値になることが多い。
(ただし、こちらはセーヴ判定でロールが行われる。)
「20」や「1」と言う数値がないのでクリティカルやファンブルも発生しない。
呪文のダメージ
呪文や特殊効果ごとに異なるが
・セーヴ失敗=呪文成功で通常のダメージ(呪文の基礎ダメージ+各種ボーナス)
・セーヴ成功=呪文失敗でダメージ半減 or ダメージなし
というケースがほとんど。
詳細は各呪文のツールチップで確認を。
なので呪文失敗でも最低限のダメージ(ダメージ半減)が保証されいる呪文は使い勝手がいいと言える。
呪文の効果(状態異常の成否)
呪文や特殊効果ごとに異なるが
・セーヴ失敗=呪文成功で状態異常発生
・セーヴ成功=呪文失敗で何もなし(状態異常は発生しない)
というケースがほとんど。
なので状態異常系の呪文は「能力値修正+習熟ボーナス+その他要素」の部分を高めて、成功率を上げることが重要になってくる。状態異常呪文は、失敗すると呪文スロットが無駄になってしまうが成功時のリターンが大きいものが多い。
セーヴィング・スロー(セーヴ判定)
セーヴ判定は呪文や特殊効果の被害を減らす/防ぐために用いられる。
セーヴ判定の習熟ボーナスには【STR・DEX・CON・INT・WIS・CHA】の能力値習熟を用いる。
なお、7割以上のケースでDEX・CON・WISの3種類のどれかで判定される。つまりこれらのセーヴ習熟を持つクラスが防御面で優秀と言える。
- 前述のDC判定の抵抗に用いられるのがこれ。
セーヴ判定 = 1d20(ダイス基本値)+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素
技能判定
技能判定は様々な行動で要求される。
例えば、戦闘中の隠密が敵に見つかるかどうか、宝箱の開錠が成功するか、会話中の説得がうまくいくか、、、等、戦闘・探索の両方で非常に多くの技能判定が発生する。
技能判定の計算は以下のようになっている。
この数値が様々な事象の難易度を上回れば成功と判定される。
技能判定 = 1d20(ダイス基本値)+能力値修正+習熟ボーナス+その他要素